長春便り その1 (2003.9.13)
長春交通事情
長春よりのレポート第1号となります。
すでにこちらは朝晩の冷え込みが晩秋を思わせるほどになりました(房総育ちだから、かも)。
さて今回は長春到着以来、特に鮮烈な印象与えてくれた「交通」をテーマにご報告いたします。
訪中以前は、「中国は自転車社会」というイメージを抱いておりました。
もちろん自転車も多いのですが、しかしこちらでは自動車の数に圧倒されます。
そして、日本人であればその運転技術に驚かされるでしょう。
まず、車間距離という概念は全く存在しません。スピードも各々が限界に挑戦しており、
彼らの飽くなき冒険心に敬服させられます。
にもかかわらず、事故の発生件数はそれほど多くないそうです。
彼らの運転技術は「推して知るべし」です。
またこれには、クラクションの多用が一役買っているのではないでしょうか。
走行中、クラクションを鳴らす時間と鳴らさない時間に、私は差違を感じることができません。
強く自己主張することで、走行車線を確保するのです。
私も日本では頻繁に運転し、多少なりとも自信があったのですが、大いに反省をするところです。
誓って、こちらでハンドルは握りません。
一転して歩行者の立場からこの交通状況を眺めると、また新鮮な驚きを享受することができます。
こちらは自動車が優先されます。たとえ横断歩道が青信号でも
右折車両への注意は怠れません(自動車は右車線走行)。
しかし、走って横断するのはスマートではありません。
それは外国人であることを喧伝していることになるそうです。
もちろん、日本人である私は、走らずにはいられません。
交通機関としては、まずバスが挙げられます。どこまで乗っても1元(15円)。
本数も多く、まさに市民の足と言えるでしょう。車内にテレビを備え付けたものもあり、
設備投資への意欲が見受けられます。
また渋滞等、交通状況に応じて路線を変更する柔軟さも持ち合わせています。
またタクシーも日本では考えられないほど、日常的な「足」としての評価を与えられています。
初乗り5元とこちらも安く、また目の前を頻繁に通るため、容易に利用することができます。
私も職場からの帰りに利用することがあります(普段は送迎バス)。
彼らとの会話は、情熱的だといわれる東北人の真骨頂に触れるいい機会です。
「何人だ?」、「名前は?」、「日本語の発音で何と言う?」、「歳は?」、「結婚しているのか?」
などなど。私の拙い中国語にもあきらめを見せず、何度も質問してくれます。
非常に友好的です。タバコまで勧めてくれました(私は吸わないので、断りましたが)。
長距離の旅は未だ経験が無く、そのため汽車を利用したことがありません。
いずれ汽車に関してのご報告もできればと思います。
ハルより
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