日本語の書き言葉は、非漢字圏出身の外国人居住者にとっては理解が難しい。本研究では、外国人居住者の生活における書き言葉使用を実践的に捉えるため、生活場面についてインタビューを行い、その人たちがどのように対処しているかを調査した。書き言葉使用場面における参加者の行為を接触場面研究に位置づけ、言語管理理論の観点から外国人居住者による対処法とリテラシー問題の発生を捉えた。
会話参加者が会話中に起きた問題を、どのように解決していくのかに興味を持っています。特に「聞き返し」が、問題を解決するためにのみ使われているのではなく、会話参加者間の人間関係維持や会話維持の役割をも担っていると考えています。また、会話参加者の中に同じ母語話者がいたり、友人がいたりした場合には、問題を解決するためのネットワークが形成され、共同で問題を解決するのではないかとも考えています。これらの点について、今後調査を行い、明らかにしていきたいと考えています。
日本手話の会話はどんな話順交替のルールにしたがって組み立てられていくのか,ということを研究しています.分析対象はろう者同士の母語場面,ろう者-聴者の接触場面,聴者同士の母語場面の3つを考えています.
研究の出発点は「ろう者とのやりとりがぎこちなくなることがあるのはなぜだろう」という自分自身の経験からくる疑問で,このことを
から説明したいと考えています.
私は学部生の頃からチューター活動などを通して学内の留学生と交流してきたため、日本人学生と留学生の接触場面に対して関心があります。修士論文では、留学生と交流する日本人学生に注目し、日本人学生のどのような意識、発話、行動が留学生側の肯定的・否定的評価を生み出すのかについて分析していく予定です。研究の成果が、私だけでなく様々な日本人学生、留学生の交流に役立てればよいと考えています。
韓国人は他の国の人に比べて日本語の習得が早いとよく言われます。しかし、多くの人はある段階を過ぎると日本語の成長が止まり、母語話者レベルの日本語を習得する例は極めてまれであります。その原因はどこにあるのでしょうか。私は比較的長い時間日本に滞在している超上級日本語話者である韓国人の言語管理を調べることでその原因を究明しようとしています。